住職就任のご挨拶


平成十五年(二〇〇三)一月十八日に当山第二十七世佛山宗道大和尚が遷化され、同二月一日付をもって曹洞宗管長より辞令を受け、第二十八世住職に就任いたしました。
昭和五十八年七月に副住職に就任するにあたり、すでに檀徒総代会で後任住職としての了承を頂いておりましたので、住職遷化にともない自動的に副住職が住職となった次第です。

とはいえ、私といたしましては、自らの所信を述べ、その上で檀信徒の皆様の信任を得て住職になるという形式をとりたいと以前より考えておりました。
本来、寺院は住職(個人)の所有するものではなく、世襲すべきものでもなく、住職もまた寺院を支える者の一人であり、檀信徒の皆様すべてによってよりよいかたちで護持していかなければならないものであると思うからです。
信任を得るという形式はとれませんでしたが、ここに以下、私の思うところを申し上げてご挨拶とさせて頂きます。
 

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2012/04/23

優曇華(うどんげ)

Tweet ThisSend to Facebook | by:角田泰隆
優曇華っていう花、見たことありますか?

おそらくないでしょうね。だって、三千年に一度だけ花開く、仏教における伝説上の花なのですから。

はるか昔、お釈迦さまが、弟子たちの中から自分の後継者を選ぼうと、すべての弟子たちの前で、この花を手につまみ、目をパチパチッとウインクされたのだそうです。そのとき只だ一人、摩訶迦葉という弟子がニッコリと微笑んだ。お釈迦さまは、とても喜んで、「おまえが後継ぎだ」と言われた、そんな話がお経の中に出てきます。

とすると、このときお釈迦さまが手に持っていたのが優曇華の花だから、これが二千五百年前のことだとすると、まだ五百年くらいは、花を咲かせないのでしょうね。
16:00 | 雑感